連載全3回のうち第1回目
作成:讃匠 麺研究センター
ラーメンの歴史でも触れているように、
永い歴史を持つ中国のラーメンではなく、
日本のラーメンが世界中に広がる原因になったのは
日本のラーメンに2つのイノベーションが起きたのが原因です。
1つが元だれの発明、もう1つが製麺機の発明です。
テクノロジーが生まれたのです。
テクノロジーとは、人間の機能の拡張と言われておりますが
そもそもテクノロジーとは何のために生まれたのでしょうか?
石器にはじまりインターネットに至るまで、
すべてのテクノロジーは、何らかの形で人間の持つ機能を拡張してきました。
斧や弓が、手の持つ機能をそのまま拡張したものだというのは
イメージしやすいでしょう。
文字や書籍は、かつて個体の脳内で完結していた情報を物体に記録し、
他の個体にも共有可能にしたという意味では、
人類の頭脳の拡張だといえます。
テクノロジーは常に、人間の能力を拡張し、
一個体だけではできないことを実現可能にしてきました。
テクノロジーの規模が大きくなり、そのメカニズムが複雑になるにつれ、
何を拡張しているのかは実感しづらくなりますが、
その本質は変わりません。
蒸気や電力は人間の手足の動力そのものを何万倍にまで
拡張させたテクノロジーです。
蒸気機関車をもし人力で動かそうとすれば、
どれくらいの人が必要になるかは、想像すらできません。
同様に、掃除機や洗濯機ひとつとっても、電力ゼロで、
人間の動力だけに頼るなら、私たちの生活は成り立ちません。
一方で、コンピュータやインターネットは、
電力や蒸気とは根本的にまったく違う方向に人間の機能を拡張する
テクノロジーです。
その本質は、「知性の拡張」にあります。
① 不動産屋は、麺専門店の最適立地を知らない
(事例)うどん店を開店すると決めると、すぐに不動産屋へ行って、立地を確保する店主
② 居抜き店舗は、結局、高くつく
(参考)1人世帯、2人世帯が非常に多くなっているが、ほとんどの店は4人掛けテーブルが多い。
③ コンセプトと立地のズレがある
(参考)立地選定は、魚釣りの釣り場選定と同じで、釣りたい魚のいる場所に行かないと釣れない。
④ 家賃と売上の関係を知らないで、家賃が高い場所で開業する人が多い。
(参考)最適家賃比率は7%以下
⑤お手軽な店と、上質な店では、立地の考え方が異なる
(参考)家賃と売上の関係
⑥一般的な立地では、売上は席数に比例している事を理解していない
(参考)事業計画書を作製すれば良く理解出来る
〇 つぎに、都市立地選定での多くの問題を紹介しましょう。
① 都市型立地でも、殆どの場所は駐車場が必要
(事例)駐車場が必要なのに、駐車場の無い場所、或いは少ない場所で開店する。
(事例)通勤、通学駅の駅前で開店した
② 2階で開店するのが問題だと思っていない 、幹線道路、駅前で開店を希望する方が多い
(参考)幹線道路、線路、川は商圏を分断するので、近くで開店しない事
③ 都心を離れた駅前で、開店する
(参考)都心を離れると、駅前は良い立地ではない、乗降客の殆どは朝晩の通勤、通学のみ
〇 郊外型立地での課題
① 幹線道路沿いに出店したがる
(参考)幹線道路沿いは、競争が厳しい、小さい店が出店しても目立たない
② 自動車を使わないと来店できないのに、駐車場が足りない店が殆ど
③ 郊外型立地なのに、席数が少ない
しかし、郊外型でも、お手軽と上質では、立地は全然異なるのです。
立地が悪くても、高い商品力でカバーする事は出来るのです。
自宅での開業は、多少条件が悪くても、リスクを軽減できますが、郊外型では十分な駐車場は必須です。