-
- 大雑把にやらない ~神は細部に宿る~
「神は細部に宿る」というこの有名な言葉はミース・ファン・デル・ローエという20世紀のモダニズム建築を代表する、ドイツ出身の建築家で近代建築の三大巨匠と謳われる1人が残した言葉です。
これは上記にあるように建築に対して使われた言葉で、それまでの歴史では、いかに磨き上げられた繊細な職人技で豪華絢爛な装飾を施すかがテーマとされてきましたが、この人物は、『素晴らしい芸術作品や良い仕事は細かいところをきちんと仕上げており、こだわったディテール(細部)こそが作品の本質を決定する。何ごとも細部まで心を込めて行わなければならない』という考えを持ち、装飾を廃したミニマリズム(シンプルが良いという考え)の中でも細部をいかにシンプル且つ、綺麗にみせるかという事に着目した人です。
この考え方は、実は盛り付けに対しても言える事で、細部こそ丁寧に盛り付けることが商品の本質の決定に繋がります。
実際に店をオープンするとその忙しさから心に一瞬の隙ができ、これだけ忙しいのだから少しくらい大雑把な盛り付けで妥協した商品を提供したって仕方ない。と思う時も出てくるかもれませんが、店にとって「忙しい時にきたお客1人に出した1杯」であっても、1日の食事を摂る回数が2~3回だとして、そのお客様からすれば1日に摂る貴重な食事の1回分という事になりますね。
もしもあなたがお客様の立場であったなら、妥協した店の考え方を良しとするでしょうか。
店とお客様は一期一会です。毎日来て下さるお客様なら、その一回一回が本番であり、商品との真剣勝負でなければいけないのです。人が見ていないと思いがちな細部こそ丁寧に、そして心を込めて盛り付けをしようとする心がけがお客様の心を掴む大きな力になります。
続いてはNo15へ、、、