連載全4回のうち第1回目
作成:讃匠 麺研究センター
グローバル展開の前に、一番最初に知って頂きたいことは、 ビジネスにおいて国境がどんどん消滅しているという事実です。
49年前に、私が創業したころは、東京へ進出するのは、はるか遠くの国に行くようなイメージでした。
私が、製麺機の開発を始めて、販売を南九州から始め、九州全域、関西地区、関東地区へやっと進出したのが、 今から約40年前、創業10年後のことでした。
ところが、今、海外へ行くのもハードルがうんと下がり、丁度その頃の東京の感覚と同じです。
当社では現在、Seoul、Amsterdam、Houston、Bangkokに拠点を出していますが、 国内に出す拠点と海外に出す拠点の差はだんだん少なくなって来ています。
但し、国内と海外拠点に存在する最も大きなギャップは、文化、習慣、価値観、ライフスタイルの違いです。
言葉以上に、これが大きな課題として存在しているのです。 当社のお客さまでも海外で成功しているお客さまとそうでないお客様の違いは、 これらを理解しているかどうかの差が大きいのです。
それから、知っておいて頂きたい最も大きな違いですが、人のレベルの違いです。
非常に残念なことですが、一般的な日本人と外国人を比較すると、 ほとんどの場合、さまざまなビジネスの点では、日本人の方が劣っていることが多いのです。
これは、日本人の人間性が劣っているということではないのです。 従って、ビジネスによっては、日本より海外の方が、はるかに成功率が高く、 成長スピードも速いのです。
日本人と外国人の違いの大きな原因の1つは意識の違い、特に利益に関する考え方、 情熱の違いによることが多いように思います。
われわれ日本人は、今まで、日本は世界でも有数に優れた国だという教育を受けてきました。
ところが、いつの間にか、それに安住した結果、いろんな分野で後れを取っているのです。
特に、ビジネスの分野ではその傾向が大きいと思います。
そのような厳しい現実の中で、日本が強いジャンルは日本料理であり、麺文化でもあります。
アニメ等も日本の強い文化の1つですが、最近ではAIが発達すれば、
よほど内容の良いものでない限り、優劣の差は少なくなってきます。
パリ・オリンピックでも証明されている通り、プロ中のプロでない限り、
通用しない世界が広がっています。
従って、当社は今後、麺ビジネスにおいて、オリンピックに相当するような厳しい競争状態でも
生き抜いていけるプロ中のプロの育成に、これからは力を入れていきたいと思っています。
先週は、当社のスタッフたちと一緒に広島の太閤うどんと太閤ラーメンに訪問してきました。
広島では、非常に成功している麺学校の生徒さんであり、当社のユーザーさまです。
うどん店は、お父さまの時代からではありますが、二代目の現当主の丹井さまが何度もうどん学校に参加し、
新しいうどん店を開業し、その後、ラーメン学校にも何度も参加され、昨年、ラーメン店を新規に開店されたのです。
うどん店は何度も拝見していましたが、ラーメン店は初めてで、1時半ころに訪問しましたが、
ずっと行列で、凄まじい繁盛ぶりが伺えました。
ラーメンの麺自体も通常のラーメン専用機のリッチメンではなく、蕎麦用の坂東太郎で多加水の麺を作っています。
定番の温かい醤油ラーメンと冷たい塩ラーメンを頂きましたが、丹井さまの深い情熱が伝わってきました。
当然、無添加、無化調で調理しているので、美味しいだけでなく、身体に良いラーメンです。 ラーメンを志す方はぜひ、お勧めしたいラーメンです。
今回、繁盛店の太閤うどん、太閤ラーメンを訪問しましたが、今後、毎月1回、このような繁盛店訪問を行ない、 素晴らしい繁盛店情報を毎月、皆さまに提供致します。もし、訪問ご希望の方がいらっしゃいましたら、ぜひ、教えて下さい。