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連載全3回のうち第3回目

作成:讃匠 麺研究センター

価値観シートとは

目次

5.コンセプトの続きです。
ところが、スターバックスのコンセプトはコーヒーを売ることではないのです。
スターバックスのコンセプトは「第三の場所」の提供です。

第一の場所は自宅です。
第二の場所は、職場或いは学校です。
従って、第三の場所とは、コーヒーの良い香りのする自宅もない、 学校でもないくつろげる空間です。

その様な場所の提供がスターバックスのコンセプトであり、 スターバックスのビジネスの本質です。
だから、よく考えてみると、私もスターバックスは時々、使いますが、 決してコーヒーを飲むために行っている訳ではありません。
スターバックスへ行くのは、誰かと面談するための場所が欲しいときとか、 お客様との商談であったり、面接であったり、 時間が余った時の本を読んだり、PCで仕事をしたりするための 場所の確保のためです。
特に、電源コンセントを設けてあるので、 長時間PCで仕事をする場合には、非常に助かります。
店内にいるスターバックスを使っている人達を見回してみると、 コーヒーを飲むために来ている人はほとんどいません。
何かをするために、 或いは、スターバックスのくつろいだ場所を利用するために、来ているのです。
だから、スターバックスはコーヒーを売って儲けるビジネスではなく、 場所を貸して儲けているビジネスであったのです。
これがスターバックスのビジネスの本質、要するにコンセプトです。
そして、スターバックスはこのコンセプトの一貫性を持って守るために、 様々な工夫を行っています。

例えば、次の通りです。

① 店舗の雰囲気へのこだわり
② 出店と立地へのこだわり(プレミアム立地)
③ オペレーション形態へのこだわり(FCはやらない、直営店方式)
④ スタッフへのこだわり(人的資源への投資)
⑤ メニューへのこだわり (アルコールは出さない、 ナイフとフォークを使わなければいけないフードは提供しない)

因みに当社の麺学校のコンセプトは、 お客様の人生の時間のロスをなくする学校であり、 人生を変える学校であり、これが当社の麺学校の本質です。

当社のビジネスの本質は、「消費者を感動させる、 美味しくて、安全な自家製麺を世界中に広める」ことであったのです。
この様に、ビジネスの場合、コンセプトとは、ビジネスの本質のことです。
だから、一見、何か商品を売っている様に見えている場合でも、 ビジネスの本質は、その商品を売ることではないのです。
それは、そのビジネスの本質を全うするための手段の1つに過ぎないのです。
だから、自分自身のビジネスの本質を理解することは 非常に重要なことなのです。

6.戦略

最小のインプットで、 最大のアウトプット(成果)を得るための進むべき方向性や 「成果を出すためにするべきこと」や 「何を切り捨てることよって効率性が向上するのか」など、 総合的視点から準備・計画・運用を策定することが重要です。

7.実際の価値観シートの例

価値観シートの例

8.まとめ

ビジネスを始めるということは、2W1Hを明確にすることでもあった訳です。
そして、使命、コンセプト、戦略に同じ一貫性を持った思想が
貫かれていることが大切です。
永く繁栄するには、企業としての大本である、
価値観、明確な使命、企業文化、コンセプトは外せないし、
出発点であり、守り続けることが大切です。
再度説明いたしますが、
使命を明確にすることが、Why・・・?を明確にすることであり、
コンセプトを明確にすることは、What・・・?を明確にすることであり、
戦略を明確にすることは、How・・・?を明確にすることです。
要するに、どのようにして、それを成し遂げるかを明確にすることです。
この明確化が難しいですが、とても重要なのです。
ビジネスをしていると、さまざまな試練が訪れます。
そのような時に、自分自身にとっての進むべき方向性を教えてくれるのが
この価値観シートなのです。
そして、永く繁栄するには、企業としての大本である、
価値観、明確な使命、企業文化、コンセプトは外せないし、
出発点であり、守り続けることが大切なのです。
もし、この価値観シートの添削アドバイス希望の方は
お問合せください。
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