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連載全1回のうち第2回目

作成:讃匠 麺研究センター

それはお客さまに求められていることか、 時流に合っていることか、業績が上がる可能性があるのか-1

目次

0.ビジネスにおいて、最も難しいこと

私が長くビジネスをやって来て、未だによく失敗するのは、ニーズがあると思って、新しい製品を開発しても、 最初は、さっぱり売れないことがあることです。
当社の製麺機の様に1台で何百万円する機械の場合、真打の様にベストセラー、ロングセラーになり、 ヒットした場合は、累計で何千台も売れたりします。
すると、累計販売金額は何十億円にもなります。
ところが、外れてしまうと、開発費さえも回収出来ない恐ろしい状態になります。
真打の場合も発売してから、軌道に乗って売れ始めるまでに、永い年月の時間の経過と、 諦めないで黙々と続けた販売努力が陰にありました。
手打蕎麦用製麺機坂東太郎も売れるまで時間がかかった難産でした。 リッチメンも同様に販売してからすぐに売れ始めた訳ではないのです。

私は過去の経験より、商品には全てタイミングがあり、 タイミングが一致するまではなかなか売れない経験をしています。
そして、多くの人はこのタイミングを待てないで、早く諦める人が多いのです。
われわれ、メーカーの場合は、いかにヒットする商品が作れるかということに、 日々命がけで取り組んでいるのです。
メーカーにとっては、商品力こそが会社を長く生き残らせるパワーなのです。
私は以前より、飲食ビジネスとか、麺ビジネスはメーカー機能の工場とサービス業が融合した業態だと思っています。
厨房は、リアルタイムで製造する工場機能であり、客席部分はサービス業なのです。
従って、商品力は麺ビジネスを支える大黒柱とも言えるのです。

ホンダのスーパーカブの様なベストセラーで、ロングセラー商品を作り込むことこそ、 麺ビジネスの大成功を約束する原動力になるはずです。
麺ビジネスではないのですが、これに成功している飲食業が丸亀市にある一鶴と言えるのです。
創業74年間にわたり、右肩上がりに売上を伸ばし続けているのです。
従って、これからの麺ビジネスの成否は、商品力が全てと言っても良いくらい、 商品力のパワーが大きいことをわれわれは理解すべきなのです。

1.PMFの概念より、いかにミスマッチを無くするか

「起業家の成功の生死分けるのは、PMFを達成できるかできないか」 と言われております。
PMFは、Product Market Fitの略称で、 日本語では「プロダクトマーケットフィット」と訳されます。
自社の製品やサービスが、顧客のニーズを満たしており、 適切な市場で受け入れられている状態のことです。

以下の2つの条件が満たされている状態です。

①顧客が製品やサービスを本当に必要としている
②顧客が製品やサービスに喜んでお金を払ってくれる

そしてPMFの実現可能性を大きく左右する2つの視点は、以下である。
①どこの市場セグメントから始めるとPMFできそうか
②どのビジネスモデルから始めるとPMFしやすいか
PMFを達成することは、ビジネスにとって非常に重要です。

PMFの達成効果
①顧客満足度の向上
顧客のニーズを満たしているため、顧客満足度が向上します。

②売上増加
顧客が喜んでお金を払ってくれるため、売上が増加します。

③資金調達の容易化
事業の成長性が高いため、資金調達が容易になります。

④競争優位の獲得
他の競合とは差別化された商品やサービスを提供しているため、 競争優位を獲得することができます。

しかしPMFを達成するためには、以下のステップを踏む必要があります。

①顧客のニーズを徹底的に理解する
ターゲットとなる顧客を明確にし、 彼らのニーズを徹底的に理解する必要があります。

②適切な市場で商品やサービスを展開する
ターゲットとなる顧客にリーチできる適切な市場で、 商品やサービスを展開します。

PMFにフォーカスし、いかに顧客がファンになってくれるプロダクトを最速で作れるかが、 勝者になるための早道であると思います。

2.ブルーオーシャン戦略

競争をしないで勝つ戦略

ブルーオーシャン戦略

競争の激しい既存市場は、レッドオーシャン
競争のない未開拓市場は、ブルーオーシャン

そのためには、顧客にとってあまり重要ではない機能を「減らす」「取り除く」ことによって、 企業と顧客の両方に対する価値を向上させる「バリューイノベーション」が必要だとしています。
人は皆、地球上で唯一の存在 似た人は居ても、1人として同じ人はいません。
自分自身の一番を作る事が出来る存在なのです。 自分自身は地球上で唯一無二の存在です。
他人と競争する様にはなっていけません。 同質化競争は絶対にやってはいけません。 競争は異質化競争であるべきなのです。
店舗についても、会社についても他と同じ店舗 他と同じ会社は一つとして存在しません。
独自の、オリジナリテイのある強みを構築することが重要です。

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