うどんの画像

連載全3回のうち第3回目

作成:讃匠 麺研究センター

国内の麺ビジネスも伸びている店舗はグローバル化対応-3

目次

3.メニューを充実させる(多様性・多文化性)の続きです。

② ビーガン・ハラール対応
ビーガンやハラール対応メニューを用意し、店内やホームページ、SNS等でアピールしましょう。
近年はタイやシンガポールなど東南アジアからの旅行者が増えています。
イスラム教といえば中東というイメージがあるかもしれませんが、実は東南アジアにも多いのです。
イスラム教徒の中でもムスリムという人たちは、食事だけでなく生活全般に厳しいルールがあります。
そのため、日本に来ても入れるお店が少ないのです。
ムスリムに対応するだけでも、新しい客層を取りこむことができます。
ムスリムにはハラームという禁止事項があり、その中では食べてはいけないものも決められています。

具体的には
a)豚肉と豚に由来するもの
b)アルコール
c)遺伝子組みかえの野菜

家畜が食べているエサの種類によって食べられるかどうかが決まるので、 鶏肉や牛でも食べられないことがあります。
また、インバウンド客の特徴は1人客ではなく、数名程度の団体客で来ることがほとんどなところです。
団体の場合、必ず数名ビーガンやハラール対応など制約のある方がいらっしゃいます。
そのような時、提供するのであればビーガン(vegan)料理がオススメです。
ビーガンは、完全菜食主義者とも呼ばれ、 動物性食品を一切口にしないライフスタイルの人々のことです 。

具体的には、
a)肉
b)魚
c)卵
d)乳製品
e)蜂蜜

近年、 ビーガンの人口も世界中で増加しています。
その原因は、地球温暖化防止で、SDGsの影響が大きいのです。
肉や魚が食べられないというお客に対し、 代わりの食材を使ったメニューを提供することができれば、 ビーガンの方々も安心して食事をすることができ、喜ばれるでしょう。
そして何より重要な事は、どこにでもあるメニューではなく、 お客様がびっくりするような、エキサイティングなメニューを考案することです。
うどん料理で例えるなら、大アナゴ天うどん 大海老天うどんなど、 インパクトのある、より日本的で、ここでしか食べることのできないメニューが良いです。

4.店内・接客を外国人向けにする

①店内の表示を多言語化する
店内の表示、例えば「食器はここへ」や「支払方法」など インバウンド客にとっては不安がたくさんあります。
あなたが外国のレストランへ行くときにどのようなことが心配ですか?
想像してみましょう。
クレジットカードやFree Wi-Fiの使用可能表示も重要な項目です。

②働く従業員も外国人
近年、深刻な人手不足に悩む企業にとって、 外国人雇用は有力な選択肢の1つとなっています。

a)人手不足の解消
先程も少し話をしましたが、近年、人手不足に悩む飲食ビジネスはどんどん増えております。
外国人雇用によって、多様な人材を確保することができ、人手不足を解消することができます。

b)言語が通じる
インバウンド客の対応として、外国人の従業員がいることは安心材料です。

c)働く外国人が、外国人のインバウンドを呼ぶための方策を考え、集客して貰える。

③翻訳機を利用する
最近では性能の良い翻訳機やスマートフォンアプリで簡単に会話をすることが可能です。
英語・中国語に限らず、多言語対応できるため、語学に堪能なスタッフや、 外国人のスタッフが不在時でも簡単に会話をすることが可能です。

5.SNS・口コミ・グルメサイトの活用

インバウンド客の集客には、SNSなど、ウェブマーケティングが必要不可欠です。
上記で述べたように、メニューや店内が多言語対応していることや、 外国語を話すことが可能なスタッフが在籍していること、 ビーガンやハラールといった方対象のメニューがあることを SNSで発信すると、インバウンドのお客様たちは安心して来店することができ、 集客に繋がります。

言葉が通じなくても伝わる、おもてなしの心。
日本は昔から、お客をもてなすために細やかな配慮をしてきました。
飲食店やホテルなどで提供される日本のサービスレベルは世界でも評価が高く、 これを体験したいと思っている外国人は非常に多いです。 インバウンド客は慣れない日本で、不安を抱えながら 数あるお店の中から利用する店舗を決めます。
どのメニューがおいしいのか、なにを売りにしている店なのかがはっきりしないと、 入店してもらうことすらできません。 インバウンド集客は、飲食店がビジネスを伸ばす大きなチャンスです。
あなたの麺ビジネスの強みを活かして、 インバウンド客は驚くようなメニューで集客し、 グローバル化を進めていきましょう。

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