お客様に自分のお店を覚えてもらうためには、他店との差別化を図る必要があります。そのために「お店のポジショニング」を明確化し、競合に対して優位な形で差別化を図る必要があります。
お店のコンセプトを作り込むうえで、最重要な要素となるのが、ポジショニング戦略です。
いわば、お店の立ち位置を決めることです。
グロービス・マネジメント・スクール|MBA用語集からの引用ですが、“ポジショニングとは、ターゲット顧客の頭の中に、自社製品について独自のポジションを築き、ユニークな差別化イメージを植えつけるための活動。顧客に自社製品のユニークな価値を認めてもらうことで、競合製品に対して優位に立つことを目的にしている。”
難しいのは、現状は違ってきているかもしれませんが、今まで日本人が受けていた学校教育は、いわば平準化、スタンダードを教える教育方針でした。他社と比較して違っていたら(劣っていたら、優れていたら)目立ってしまう、なんか恥ずかしいというような感覚はございませんでしょうか?
お店においては、他店と違うことをするということが最重要課題になります。そんな違いなんかもはや現代社会には難しいと思われるかもしれませんが、それでも違いは作れます。
これを簡潔に分解して組み立てようとするならば、5W1Hという考え方があります。
Who(誰に?・・・ターゲット顧客)
Where(どこで?・・・ビジネス街、住宅街)
When(いつ?・・・ランチ?夕食?)
Why(なぜ?・・・店主やオーナー様の思い)
What(何を?・・・何のメニューを)
How(どのように?・・・安く、高く、早く)
「誰に」という部分は、例えば、〇亀製麺がサラリーマン男性をターゲットにしてたとします。ただ、一口にサラリーマン男性といっても、様々な方がいます。年代は、20代か、どこで働いているのか、家族と同居しているのかなど、掘り下げれば、かなり細かく絞り込めます。
「どこで」は、飲食店様の立地そのものになります。働く人をターゲットにしたビジネス街なのか、田舎の郊外のファミリー層向けなのか。立地は、営業時間にも大きく影響します。ビジネス街に出店すると昼営業がメインになります。
「いつ」は、まさに営業時間の中心をどこに持っていくか、これは先ほどの立地(どこで)にも影響する部分になります。
「なぜ」は、飲食店様でいうとどのような理由で商品、サービスを提供するかという、起業への思いのようなことにもかかわってきます。特殊な事例ですが、ある社会福祉法人は、障がいのある方に働く場を提供するために、うどん店を運営されています。
「何を」は、これまで出てきた、ターゲットや、立地、営業時間などを含めて何を提供するかということです。
「どのように」というのも、最終的にそのメニュー、商品を早く、安く提供したいのか、または、ゆったりと非日常的な空間で、適正な価格で提供したいのかということになります。