連載全3回のうち第1回目
作成:讃匠 麺研究センター
ビジネスに必要なことへの興味を持つことの原点は、情熱です。
生きていく上で、ビジネスの上で欠かせない燃料は情熱です。
情熱と合わせて、ビジネスにとって重要なことは、 トップになるという強い意志です。
トップを目指すのとそうでないのとでは、結果はまったく異なってきます。
最初は理解出来ないかもしれませんが、 ビジネスを成功させる前に、行なうことの第一番目は、 大きな目標、聞いただけでワクワクする夢物語のような目標、 最初は達成不可能と思えるような目標の設定です。
目標を明確にすると言うことは、船を出航する場合に、 目的地を明確にするのと同じことなのです。
私は麺学校の経営講義で生徒さんにご指導しているのは、下記の通りです。
ビジネスの成果=
情熱×責任×夢(志)×意志力×集中力×経験×直観力×忍耐力
夢の大きさ、志の大きさが最終的にビジネスの成否を決めると思っています。
ビジョナリー・カンパニー2のハリネズミの概念にあるように、
ビジネスにおいては、世界一になれるジャンルだけを目指す、
情熱が持てるジャンルだけを目指す、
収益が上がるジャンルだけを目指すことは欠かせないことの
3つが重なり合った部分を見つけることが重要です。
1)情熱を注いでいること:
自分自身が本当に好きで、熱意を持って取り組めること
2)世界一になれること:
自分が誰よりも優れていること自信を持てること、競合他社と差別化できること
3)経済的原動力になること:
収益を生み出し、事業を継続できること
この3つの円が重なる部分は、「ハリネズミの巣」と呼ばれています。
自分にとってのハリネズミの巣を見つけることができれば、 人生や仕事で大成功を収めることができるでしょう。
何度かメルマガでも触れたことがありますが、 再度、あなたにお伺いします。
あなたの自分自身の得意なことで、好きなことは何でしょうか。
あなたが現在している仕事は、あなたの得意なこと、好きなことでしょうか。「好きなこと」と「得意なこと」が掛け合わさると、 情熱を持って続けられ、仕事の場合は最も生産性が上がります。 あなたの「好き」・「得意」と、あなたのビジネスの交差点こそが 最も生産性があがり、大成功するポイントとなるのです。
ここで、事例を挙げてみましょう。
大和ラーメン学校の卒業生に元吉本興業のお笑い芸人で、 現在はタイのバンコクで人気ラーメン店シェフの井上さんという方がいます。
先月、当社に来社され、 オンラインセミナーでもコラボさせていただきました。
彼は最近、バンコクで活躍している日本人シェフとして、 2つ星の寿司のシェフ、1つ星の寿司シェフと一緒に雑誌に取りあげられました。
1人、1人のために料理を作るエンターテイナーメントレストランで、 世界で一番、料理の遅いシェフと呼ばれています。 開店して2年ですが、Bangkokでは有名人になっています。 彼のエンターテイメント性と、料理の技術との交差点が、 ビジネスの大成功へのポイントとなりました。
当社のビジネスの本質は、お客さまの問題を解決することであり、 すなわち、お客さまに末永く繁栄していただくことです。
当社が製麺機を販売しているのは、その問題解決のための手段に過ぎないのです。
そのために、当社が創業当初から行ってきたことは、 美味しい麺の研究であり、美味しい麺が出来る製麺機の開発でした。
そして、美味しい麺を作るためのノウハウの構築で、 その延長線上で、麺学校の開校、さらには、製麺会社「讃匠」を作ったのです。
当社は当社の使命を「麺専門店繁盛支援会社」であると、明確にしました。
その結果、それまでは出来ていなかった年中無休365日のメンテナンスを やらなければいけないという衝動にかられたのです。 当社の製麺機を買って、麺ビジネスをされているお客さまは、 平日よりも土日祭日の方がはるかに忙しく、 製麺機のトラブルが起きる可能性が多いのです。
そこで、お客さまのためであれば、 年中無休のメンテナンスは当たり前ではないかと思い至ったのです。
但し、そのころの当社は、社員数が30名あまりで、 年中無休のメンテナンスを訴えると、社員全員に反対されました。
ところが、私はこれは絶対に必要だと思い、社員を説得し続けたのです。 すると、反対している社員のうち、2~3名は辞めてしまったのですが、 残った社員が何とか、賛同してくれて、 年中無休のメンテナンスがスタートを切り、 現在まで、1日も休まずに継続しているのです。
年中無休365日のメンテナンスを始めて数年が経過したころ、 それまで万年シェア2位だった当社が業界トップになったのです。 このことを通じて、私はビジネスにおいて、 非常に大切なものを得たように思いました。 お客さまの問題解決を真剣にやっていけば、 現状の自社にとっては、痛みを伴うことが多いのです。
背伸びをしなければいけないこともあるし、 今持っている技術、ノウハウでは足りないことばかりなのです。 これは、この後、うどん学校を初め、麺学校を開始したころも同じでした。 学校を始めたころの当社は、まだ十分なノウハウが整っておらず、 何度も生徒さんに叱られたことがありました。 今から思えば、嘘のような話ではありますが。